2014.10.09 第 11日目
2014.10.09 第 11日目
モンサンミッシェルからオンフルール→ルーアン
に移動観光 （ルーアン泊）
今朝はモンサンミッシェルを出て､オンフルールに向かいます｡
8:30 ホテルを出てすぐモンサンミッシェル修道院が眺められる場所で停車し､
修道院に別れを惜しみました｡
ここでフランス北部の地図を添付しておきましょう｡
オンフルールまでの車窓風景です｡
ノルマンデイ地方は牧畜も盛んですが､此の白い牛の牛乳からカマンベール･チーズ
を作るのだそうですね｡
途中トイレ休憩をはさみながら 11時過ぎオンフルール到着です｡
オンフルールは16－17世紀ルイ11世の庇護の下､商業･海運の町として発展､
多くの開拓者､探検家がこの港から出航してき､またフランスの５大奴隷貿易港
でもありました｡
しかし１７世紀末から外洋航海船が大型化したため 海に臨む隣のル･アーブル
の港に主役が移ってしまったものの､そのおかげで戦火を免れ､中世の面影を残
す漁港街として 印象派の画家や多くの芸術家が訪れるところとなったもの｡
モネが影響を受けた画家ウージェーヌ･ブータン､奇才音楽家エリック･サテｲも
この街の生まれです｡
なお､対岸のル･アーブルの街と結んでいる全長２１４１ｍのノルマンデイ橋は壮観
ですね｡この橋は1995年にセーヌ河河口に架けられたもので､支柱間距離856ｍ
という当時では世界一のものでした｡
（日本のしまなみ海道の多々羅大橋とは姉妹橋の協定を結んでいる由）
我々はまず旧港岩壁の鮮魚の露店を見物｡
流石に獲れたてで生きが良いですね｡
オンフルールの旧港に面した街並みも素敵ですね｡
木造教会のサント・カトリーヌ教会を訪れてみました｡
ここは英仏の100年戦争後､1453年壊された教会を再建するのに､資金不足のため
石造ではなく船大工の手により木造で造られ､現在ではフランス最古､最大の木造
教会となっています｡船大工が作ったため､天井は船底をひっくり返したような構造と
なっており内部に入ってみるとそれがよく判ります｡500年以上保っているのですから
大したもので､独特の風情もありますね｡
この教会はモネやブータンなど多くの印象派画家によって描かれています｡
（無名時代のコロー､シスレーなどもこの地の安宿に滞在し､食事代宿代を描いた
画で払っていたそうです）
この後､作曲家エリック･サテイの旧居を覗くため､旧市街の裏通りを歩いてみまし
たが､ここもなかなか趣があり､オンフルールには予想以上に好印象を受けました｡
レストランＬＥＣＨＡＴＱＵＩＰＥＣＨＥでシーフード盛り合わせ（手長蝦･貝･牡蠣）､
サーモントタラのホワイトソース､ヌガアイスの昼食後､14:00オンフルール出発です｡
１５:３０ ルーアン到着｡
ここはセーヌ河の河川港としてローマ時代から栄えた町で､後にノルマンデイ公国
の首都としても発展しました｡
クロード･モネが沢山描いたノートルダム大聖堂が有名で､またジャンヌダルクが火炙
りにされた街としても知られています｡
まずは ルーアンのノートルダム大聖堂へ｡
ここは1063年の創建のロマネスク＋ゴチック方式ですが､何世紀にもわたって改修を
繰り返しており､特に19世紀に完成した152ｍの尖塔は美麗ですね｡
この大聖堂の正面真向かいに､クロード･モネがアトリエに使っていた建物があります｡
彼はこの建物の２階にある下着売り場の一部を衝立で仕切って借り､ここで大聖堂の
移りゆく日差しを追った３３枚もの連作を仕上げたそうです｡
大聖堂内部も立派です｡
ステンドグラスの中には13-１６世紀のものが色々混ざっているようです｡
大聖堂のあと､市内の繁華街 時計塔の辺りを散策｡なかなか賑やかです｡
16:30からジャンヌダルク教会へ｡
ジャンヌダルクは 1430年5月23日ブルゴーニュ公国との戦で捕虜となったが仏王
シャルル7世はこれを見殺しにし､翌31年1月9日ジャンヌは当時英国占領下にあった
ルーアンに送られ､英国側の意を戴した聖職者達により､異端審問判が開始｡証拠の
すり替えなど様々な手管により異端宣告され､1431年5月30日 ここルーアンでジャン
ヌダルクの火炙りの刑が執行されたのですね｡そして遺骨の一片も残らぬように何回も
燃やされ､灰は橋の上からセーヌ川に流されました｡
百年戦争終結後､ローマ法王の公式承認のもと､１４５５異端無効化裁判が開かれ､
ヨーロッパ各地の聖職者たちも参加し､1456年7月7日法廷はジャンヌの異端審問で
の有罪判決を覆し､無罪を宣告したものです｡
更に､1909年ローマ法王ピウス10世はジャンヌを列福し､1920年5月16日にはローマ
法王ベネデイクトｳス15世がジャンヌを列聖し､かくてジャンヌダルクはローマカトリック
教会でもっとも有名な聖人となったのですね｡
勿論ナポレオン初め､今ではすべてのフランス人が救国の英雄として､皆ジャンヌダルク
を敬うこと熱烈なものがあります｡
ジャンヌダルク教会見学後30分ほど自由時間を取って各自買い物 他｡
（当方は教会前の石に座って喫煙） 17:15バスで今夜のホテルへ｡
ルーアン市の郊外にあるベルトｳリエール（ＢERTELIER）ホテルに17:55到着｡ここは
平屋建てで小じんまりしていますが､庭が綺麗で､四つ星｡内部の造作も小洒落た感じ
の良いホテルでした｡
夕食はホテルのレストランで､アスパラガスのムース､カモの胸肉､デザートは洋梨の
キャラメルケーキ｡
これもとても美味でした｡
今日の日程にはさほど期待していなかったのですが､オンフルール､ルーアン､
そしてルーアン郊外のホテルまで､予想以上に楽しく過ごせましたね｡
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